第4回「ピンクリボン月間に思うこと」
2026.10.02
10月ピンクリボン月間では、「検診を受けましょう」「自己触診しましょう」という情報を目にすることが多いかと思います。
今回は、検診という特別なアクション以前のことについてお伝えしたいと思います。
日頃から「気にかけておく」ことが乳がんの早期発見につながる
顔は、毎朝鏡で見ますよね。
すると、「あれ、今日は肌が荒れているかも」「ちょっとむくんでいるな」と、小さな変化にすぐ気がつきます。
それは、毎日見ているからです。
では、乳房はどうでしょうか。
顔ほど、日常的に見たり触れたりする機会は多くないかもしれません。
実は、顔を鏡で見るように、日頃から自分の乳房を「気にかけておく」という生活上の習慣が、乳がんの早期発見のために推奨されています。
「ブレスト・アウェアネス」という言葉で知られています(※)。
※出典:厚生労働省研究班「乳がん検診の適切な情報提供に関する研究」
これまでは「自己検診をして早い段階で見つけましょう」と言われることがあり、しこりを探そうというプレッシャーや、自己検診のスキルへの不安を感じていた方もいたかもしれません。
でも、その必要はありません。
月経周期による胸の張り感などの変化も含めて、自分の乳房の状態をよく知り、変化に気をつけるということでよいからです。
乳がんは、日頃の変化から気づかれることがあるがんだからです。
「気になったら、すぐ受診を」と言われても、なかなかその一歩が踏み出せないこともあります。
でも、日頃から気にかけていると、「あれ、いつもと違うかも」という気づきが自然に生まれ、その延長で「診てもらいたい」という気持ちも、少しずつ育ってきます。
気にかけること自体が、すでに大切な一歩
相談の場では、「そもそも月経周期の数え方は?」「周期のどんな時期に、どんな乳房の変化があるの?」など、日頃のブレスト・アウェアネスを充実させるための話から、「検診を受けたいけれど怖い、受けるときのコツはある?」「受診した結果に書いてある内容に不安がある」といった、実際に行動に移すまでの一歩一歩について話すこともあります。
気にかけること自体が、すでに大切な一歩です。
今日、お風呂や着替えのときに、少しだけ意識してみませんか。
助産師みなみのプロフィール
担当連載「変化を生きる女性たちへ」
働く人の健康を支援する「もこすく相談所」相談員。女性の一生にわたって伴走する助産分野が専門。主に女性の健康と性別問わずメンタルヘルス相談を担当。
総合病院の産婦人科で勤務ののち、現職では10年以上相談支援に従事。大手ヘルスケアメーカーの子育て相談/女性健康相談では 月200件以上の相談支援をした経験から、女性向けのセミナーやコンテンツ・商材の医療監修なども手がける。働く人に伴走し「本人が主体となれる健康支援」を心がけている。プライベートでは二児の母。
