第4回「面談って何ぞや? 」
2026.09.18
こんにちは!
今回は、私たち産業保健師がお仕事でよく行う「面談」についてお話します。
少し真面目なお話になりますので、ぜひコーヒー片手にゆったりお読みください。
面談にはどんな種類があるの?
普段あまり関わる機会がない保健師ですが、一体なにを目的に面談をしているのでしょうか。
代表的なものをご紹介します。
定期健康診断後の面談
最も多い面談です。
企業の保健師のミッションは、従業員の皆さんの心身の健康を守ること。
健康診断の結果をもとに、より長く、充実した生活を送るための具体的な改善計画を一緒に立てていきます。
メンタル不調に関する面談
心のケアや職場環境改善のお手伝いをします。
心の不調は目に見えにくく自分でも気づきにくいため、ストレスチェックをきっかけに面談をご案内することもあります。
長時間労働者への面談
過重労働による脳・心臓疾患やメンタル不調を防ぐための面談です。
疲労の蓄積具合や睡眠・休養の状況、業務量を伺い、必要に応じて産業医の面談へおつなぎします。
その他にも、職場の適応をサポートするために全員とお話しする機会を設けることもあります。
いずれの面談も、お話しするのは従業員「個人」ですが、長い目で見ると休職や離職を未然に防ぐことにつながるため、会社にとっても大きなメリットがあります。
私たちが「あえて」答えを出さない理由
悩みがあるとき、人はどうしてもすぐに「答え」を求めたくなります。
面談でも私たちに解決策を期待されることがありますが、実は、私たちが直接答えを提示することはありません。
少し冷たく感じるかもしれませんが、これには心理学的な理由があります。
人が納得して行動し、持続的なモチベーションを保つためには、3つの心理的欲求を満たす必要があると言われています(自己決定理論)。
- ・有能感:自分には力があると感じること。面談で話を聞き、肯定されることで満たされます。
- ・関係性:人とつながっていると感じること。保健師に安心して相談することで満たされます。
- ・自律性:自分で決めていると感じること。ここが一番大切です!
もし私たちが一方的に「こうしてください」と答えを出してしまうと、この「自律性」が満たされません。
自分で納得できる答えを見つけ、自分の意思で決めること(=自律性)こそが、本当の行動変化につながるのです。
私たちの役割は、答えを与えることではなく、皆さんがご自身の「自律性」を発揮できるよう伴走することです。
つまり面談とは、一時的な「絆創膏」を貼ることではなく、根本的で持続的な解決に向かうための大切なステップなのです。
ふぅ、文字に起こすことで、私自身も改めて面談の「目的」を振り返ることができました。
今日も元気に面談へ行ってきます!
保健師ゆうきのプロフィール
担当連載「ゆうきと愛を届けます」
看護師として大学病院での勤務を経て、現在は産業保健師として企業で働きながらもこすく相談員としても活躍。ナイチンゲールの精神に強く共感し、「個人の健康だけでなく、組織全体を元気にしたい」という思いを胸に、日々業務に従事している。信条は「情熱とロジックは両立する」。プライベートでは一児の母であり、ワーママとして奮闘中。連載コラムでは、個人はもちろん、会社も元気になるために役立つ情報を発信していく。
