企業で働く社員のための、産業保健の「いま」を発信

第1回「少しゆるいくらいがちょうどいい」

2025.11.04

第1回「少しゆるいくらいがちょうどいい」

はじめまして、管理栄養士のりえです

私は管理栄養士として、働く方々の健康管理をサポートしています。 プライベートでは一児のママで、3歳の男の子の子育てに日々、奮闘中です。

少しゆるめるくらいがちょうどいい

栄養相談にのっていると、忙しい日々の中で「健康のため」「家族のため」とつい完璧な食事を目指してしまう方が多くいらっしゃいます。
わたしはこれまでに、パーソナルジムや企業で1500名以上の方と関わってきましたが、どの現場でも共通していたのは、“真面目にがんばりすぎて疲れてしまう人”が多い、ということでした。

実は、私自身も、子育てと仕事をこなす中で「完璧にやろう」として疲れてしまい、食事の準備が苦痛になり、体調を崩してしまった経験があります。
そんな時に気づいたのが、「少しゆるめること」がむしろ大切ということでした。

たとえば、毎日自炊しなくても大丈夫。今は宅配のおかずやお惣菜、コンビニなど、活用できる便利なサービスがたくさんあります。冷凍野菜や缶詰を組み合わせても立派な1皿になります。
また、お米に雑穀や玄米を混ぜたり、インスタント味噌汁にカットわかめや冷凍ほうれん草をほんの一さじ混ぜるだけでも、栄養価はぐっと高まります。

「がんばりすぎ」は逆効果!?

実は、「がんばりすぎること」が、逆効果につながることもあります。
強いストレスがかかると自律神経が乱れ、胃腸の働きが落ちて消化吸収もうまくいきません。その結果、イライラや胃もたれ、疲れやすさを招くことも。
さらに、ストレスホルモン(コルチゾール)の影響で筋肉を分解されやすくなってしまい、“がんばっているのに、基礎代謝の低い、太りやすい体質”になってしまうこともあるのです。

続けられることが一番の栄養

糖質制限やファスティング、16時間断食など世の中にはいろんな食事法があります。けれど、どんな方法も続かなければ意味がありません。 大切なのは、「ちょうどいいゆるさ」を探すこと。
肩の力を抜いて、自分や家族が気持ちよく続けられる食事の形を見つけることだと思います。

この連載では「がんばらない栄養」をキーワードに、日常に取り入れやすい工夫や考え方をお伝えしていきます。
完璧を目指さなくても、ちょっとした工夫で心も体も軽くなる――そのヒントを次回からもお届けできたらと思います。

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管理栄養士りえのプロフィール
管理栄養士
担当連載 「がんばらない栄養のお話」

大学卒業後、パーソナルジムや多数の企業で管理栄養士として、1500名以上の健康管理に携わってきた実績を持つ栄養管理のスペシャリスト。
現在は、もこすく相談員としても活躍中。
プライベートでは一児の母。
連載コラムでは、日常に取り入れやすい工夫や考え方を紹介しながら、頑張りすぎない栄養管理・体調管理法のヒントを発信していく。

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